洗浄剤を加熱し気化させた蒸気（ベーパー）を、洗浄ワーク表面で凝集させ、洗浄剤に戻ることを利用した洗浄方法を蒸気洗浄、もしくはベーパー洗浄と言います。
蒸気（ベーパー）洗浄は、蒸気が凝集した洗浄剤を洗浄に利用するため、純度の高い洗浄剤で前工程で用いた洗浄剤を洗い流すことができ、洗浄物表面の清浄度を上げられる、乾燥後のシミが発生しにくいなどの効果があります。
しかし、熱を保持しにくい薄い金属等には不向きであり、また引火性のある洗浄剤の場合は防爆仕様が必要になります。
よくスチーム洗浄と混同されますが、スチーム洗浄は水の蒸気で油汚れなど強い汚れを浮かせる予備洗浄などに用いられるのに対して、蒸気（ベーパー）洗浄は溶剤の蒸気（気体）が凝集し洗浄剤（液体）に戻ることを利用した全く別の洗浄方法です。
