基礎知識と実験による体験学習から、ゴミ・異物対策の進め方を学ぶ体験型セミナーは、第1回の「クリーンルームの清掃と静電気の基礎」、第2回の「粗大粒子対策と静電気対策」と回を重ね、最終回となりました。
第3回のテーマは「気流の重要性と静電気対策 イオナイザー編」です。
前半の講義:気流の重要性と静電気対策(イオナイザー)
クリーン化オレンジぃ~!どうしてゴミ・異物対策に「気流」が重要なのお~?
ゴミ不良に起因する「粗大粒子」の多くは、あらゆる場所から気流によって運ばれるのだ。だから気流を知らずして、対策などてきないのだ。
「粗大粒子」は気流に影響を受け、屋内外問わずあらゆる場所から、加工点・搬送点・保管場所へやってきます。皆さんの作業する場所は、どのように気流が流れているかご存知ですか?ゴミ・異物対策をする上で、製造工程の気流がどうなっているか把握しておくことが重要になります。
でも気流って目に見えないんじゃないのお~?
見えないものを見えるようにするのがおいらの使命。気流を見ることなど朝飯前なのだ。
クリーンルーム環境や局所クリーン環境であっても、何らかのもので気流をふさいでしまっている。なんてことはありませんか?実際にあった事例では、対策品を導入したものの、置いた場所が気流をふさいでしまっていた!なんでことも。良かれと思ってしたことが、ゴミ・異物を加工点・搬送点・保管場所に寄せ付けている場合もあるんです。
対策をする前にはまず、気流を知ることから始めてみるのだ。
後半の体験コーナーでは、お客様からの改善事例から気流について学びました。対策をして、ゴミ・異物そのものの量は減ったものの、なぜか製品不良が微増。なぜ?それの原因は気流でした。
その他にも、クリーンブース・局所クリーンを導入した当初から、「位置を変えた」「隙間をつくった」などといった改善に心当たりがあれば、その箇所には工程管理の見直しが必要かもしれません。
気流の見える化から、原因発見や対策方法が生まれるんだねえ。
続いて「静電気対策 イオナイザー編」
これまで、不良対策をしてきたけれど、思ったほどの効果が得られなかった。などといったことはありませんか?それ、静電気が悪さをしているかもしれません。静電気の対策でイオナイザー(静電気除去装置)を活用している方もいらっしゃると思います。
イオナイザーの置く場所、距離は正しいだろうか?
AC(交流)方式やダブルDC(直流)方式などでイオンを発生させ、対象物にゴミ・異物が付着しないようにしますが、どこへ置いても良いというわけではありません。
イオナイザーの置く場所、対象物への距離が適切でなければ、そのイオナイザーは意味がありません。バランスよくイオンが供給できる場所へ設置しましょう。
イオナイザー(静電気除去装置)の目的は、静電気発生の抑制や漏洩が困難な場合に、電荷を中和するために使用します。第2回でもお話ししましたが、どのような対策品もそれらの特性や性能を理解をして使用することが重要です。
ではここで、イオナイザーの針先を見てみるのだ!
後半の体験コーナーでは、使用前イオナイザーと使用後イオナイザーの針先の様子を見ていただきました。その差は一目瞭然。針先の交換時期やメンテナンス方法を決める判断材料となります。
どのような対策品でも、買ったらそのまま。置いてそのまま。では全く意味がありません。正しい使い方をすることで必ず解決の糸口は見えてきます。生産環境のクリーン化へ向けNCCも一緒に取り組んで参ります。
今回で2019年度のクリーン化定例セミナーは終了しました。ご参加いただきました皆さま、お忙しい中大変有難うございました。
お客様からいただくお声の中には、
・座学と体験がセットになっているので理解しやすい
・自社の実態から改善すべき点が良く分かった
・いつも体験コーナーを楽しみにしている
・社内の他のメンバーにも是非受講してもらいたい!
など励みになるお言葉をたくさんいただき、その励みを糧に弊社もまたお客様と一緒にレベルアップしていきたい!と私たちも目指す方向がより鮮明になりました。来年度も開催できるよう準備をしていきたいと考えております。ありがとうございました。
最後までお付き合いいただき、本当にうれしい~ファ~♪
生産環境のクリーン化はおいらにお任せ!お悩みはいつでも相談にのるのだ!