NCCでは、工業塗装業界の未来のために”粉体塗料”や”水性塗料”の更なる流通へ向け、日本の塗料メーカーもさることながら、海外塗料メーカーにも目を向けています。
今回は自動車補修向け水性塗料を取り扱う「KCC Corporation」(韓国)のご紹介と実際にご使用いただきました「有限会社加藤自動車板金工業さま」(長野県小諸市)でのパネルデモについてレポートします。
KCC Corporation とは?
KCCは韓国国内で最大シェアを持つ塗料メーカーです。1958年の創立以来、船舶用・建築用・自動車向け塗料全般(40%)、ガラス・天井材・断熱材等の建材(39%)、シリコーン・セラミック・ガラス繊維などの原材料の製造(21%)などの事業を展開しています。
自動車分野については、100%水性化を実現した現代自動車(Hyundai Motor Company)向けに塗料を供給しています。国内外26箇所に生産拠点を持ち、KCCブランドの確かな性能と付加価値をお客様へお届けしています。
自動車補修用水性塗料「SUMIX」
水性・油性の旧塗膜に補修できるのはもちろん、優れた隠ぺい性で現場では使用量の削減効果が得られ、豊富な原色数と優れたCCMシステムにより多様な色を調合することができます。また、速乾性と優れた外観を両立した自動車補修用水性塗料です。
どんな使い心地?お客様の現場でデモをさせていただきました。
長野県小諸市にある有限会社加藤自動車板金工業さまにて、塗装部門の皆さまと一緒に、SUMIXの実力と使用感を見ていただきました。
今回使用したガンはこちら -SATA(サタ)社製
粘度カップの中に使い捨てのポリ容器が入っているため、使用後はそのまま廃棄することができます。
今回のデモの内容は3色(ブルー、シルバー、ホワイト)です。
まずは下処理から。
塗装方法の説明を都度行いながら、塗装具合をご覧いただきます。
クリア塗布前の状態
クリア塗布後の状態
塗装肌を間近でご覧いただきました。
立ち会っていただきました佐藤主任は「今までの水性よりも使いやすい」とおっしゃってくださいました。
日本における外資系の塗料の印象は、カラーバリエーションの少なさや費用対効果、作業性が劣る点を懸念する声が上げられますが、加藤欽也会長と加藤輝夫社長は「良いものは取り入れていきたい、新しいものが出てくれば古いものにはこだわらない」と水性塗料化には前向きなお声をいただきました。
NCCでは今後も工業塗装業界の水性化へ向け、各メーカーの特徴・メリットなどの情報収集と発信をしてまいります。