落下塵(らっかじん)とは?
読んで字のごとく「落下する塵(ちり)」のことですが、塵は小さすぎて等加速度運動、すなわち「自由落下」しません。1mmを切る大きさになると、空気抵抗によってなかなか落下せずに、ゆっくりと落ちてくるようになります。
さらに、その1,000分の1の大きささ(=1μm)レベルになると、空気中を浮遊するようになります。このふわふわと漂う微粒子のことを浮遊塵(ふゆうじん)といい、この浮遊塵が時間をかけて落ちてきたものが落下塵です。
浮遊塵のことをパーティクル(particle)とも言います。一般的には粒子のことや小片を意味する言葉ですが、クリーン化業界では「ふわふわ漂う塵・ホコリ・ダスト・異物」などをまるっとひっくるめて「パーティクル」と呼んでいます。
人の目にはどこまで見えるのか?
一般的に肉眼で見える粒子の大きさは、10μm以上だと言われています。
10μm以上の粒子はパーティクルとは言わずに粗大粒子と呼ばれます。
10μmというのは、1mmの100分の1ですから、一般の感覚ではものすごく小さいですよね。
でも、塵の世界では、そのレベルですでに「十分でかい」と言い切ってしまうのですから、この感覚のズレを面白がっていただければと思います。
ちなみに、人間の髪の毛の太さはおよそ100μm。粗大粒子の10倍ですから、塵の世界がどんなにミクロなのかがおわかりいただけるかと思います。
参考:大気中の塵埃粒子
パーティクルが不良の原因に
10μm以上の粗大粒子は気流に乗り、室内に広く拡散し、時間をかけてゆっくりと落下します。そしていつのまにか室内に蓄積していきます。
特に30〜100μm程度の粗大粒子は、塗装・コーティングをはじめ、ISOクラス6,7,8の様々な業種のクリーンルームにおいて、製品の表面に付着すると不良になるケースが多いと言われています。
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