スタティックマーク(Static mark)とは
プラスチックなどの絶縁性材料の表面で観測される、正帯電と負帯電が 細かく密に入り混じった帯電のこと。
「帯電模様」とも言われますが、NCCでは「隠れ静電気」と名付けました。
製品の表面にコロナ放電処理をしたときや、成形品を型から抜いたときに生じる微細な放電によって発生します。誘電体表面で正と負の帯電が細かに入り組んで保存され、相互に電界を閉じている状態なので、外部からは検知することが難しく、このため除去も困難です。しかし、スタティックマークが残っていると、ホコリの付着、蒸着曇り、塗装ムラの原因となってしまうのです。
スタティックマークの2大やっかいポイント
●一般的な静電気測定器には反応しない
正と負の帯電が入り混じっているので、静電気測定器からは帯電していないように 見える。
●一般的な静電気除去装置(イオナイザーなど)では、完全に除去できない
正と負の帯電が細かく入り混じっているので、取りきれない
じゃあ、どうすればいいの?
何事も適材適所。一般的な除電装置では歯が立たないのであれば、専用の装置を使えばよいのです。
それが「成形品用高密度除電処理システム」です。
複雑な凹凸形状を有する成形品表面のスタティックマークに、高電圧で生成された、マイナスイオン化エアーとプラスイオン化エアーを交互に照射し、スタティックマークを根こそぎ退治します。
詳しくは「今回の必殺技~高密度除電処理システム」をごらんください。
(おまけ)実は身近なスタティックマーク
スタティックマークは身近なところにも発生します。コピー機のふたの裏やプリンタの用紙トレイのすみなどに、モヤモヤっと描かれた灰色の模様を見たことがあると思います。あれこそがスタティックマークです。
【オフィスでよく見かけるスタティックマーク】