‟布“が大切?不良ゼロの秘訣は繊維レベルでもお話したように、ホコリによる不良品を防ぐためには繊維や素材、作業方法を考慮し適切なウエスを使って作業することが望ましいです。
しかし、いくら最適なウエスを使っていても、ウエスからの繊維脱落やホコリの再付着、拭き残しなど厄介なことも・・・。
そこで今回は厄介な状況を打破し、拭き取り作業のレベルを上げるテクニックをご紹介します。
現状を知る
拭き取り前後にどの程度ホコリが付着しているのかを目で見て確認することで使用しているウエスや作業方法が効果的なのか確かめることができ、拭き取りレベルの向上に繋がります。
それをチェックし“見える化”するために有効なのが「クリーンチェックライト」です。
クリーンチェックライトは十分な明るさと強い直進性を兼ね備えているため、照射距離に関係なく可視化品質が安定し、下の写真のようにホコリを目視で確認することが出来ます。
また、クリーンチェックライトには光の照射幅や光量の違いによるいくつかの種類があり、製品の大きさや用途に応じて使い分けが可能です。
製品に付着しているホコリが見えるようになると拭き取り作業が課題が明確になると同時に、現場の意識が変わり、意識が変わるとホコリゼロに向けた行動が変わります。
これからどんな対策を講じるのか考えるために、目で見て状況を把握することが重要です。
作業環境の状態を知る
作業環境にホコリが多く存在している状態では製品を綺麗に拭いてもあっという間にホコリが再付着してしまいます。
ですので、作業環境にどの程度のホコリや異物があるのかを知る必要がありますが、ホコリは小さく色も薄いので目で見て計測することはできません。
そこで一定時間にどれだけホコリが落下してくるのか測定できる「落下塵カウンター」などの測定機器を使用し作業環境のホコリを見える化・データ化をする必要があります。
この落下塵カウンターは製品が置かれている環境に設置し、1時間あたりでどの程度付着しているかを指標にすることで、作業環境の改善に繋がります。
上記の写真はプラネタリウムみたいですが、カラフルな点や丸は全て一定時間に落下してきたホコリです。
目で見るには難しかったホコリや異物を落下塵カウンターやクリーンチェックライトで見える化することで、拭き取り前後に使用しているウエスが最適なのか確認できます。
拭き取り作業について
拭き作業の中には拭き取りや拭き上げなどの種類がありますが、その中でも重要なのが仕上げ拭きです。
多くの仕上げ拭きは、工程の最後に行います。
ですので、脱落繊維が少ない長繊維タイプを使用することを心掛けることで、拭取りでの不良を最小限に抑えることができます。
では具体的に長繊維タイプのウエスとはどんなものでしょうか?
「CSS-WP-R9」など、ポリエステル100%で作られているものは拭き取り作業中に起こる繊維脱落を最小限に抑えることができるため、異物再付着を防ぎます。
また、アルコールなどの拭き取り洗浄剤を使用することで静電気による再付着の低減も実現します。
作業環境のホコリの舞い上がりや、ホコリの付着を拭き取り作業だけで解決するのは困難ですので、保管方法や作業環境の改善も並行して取り組むことが大切です。
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