人体電位測定器

静電気は物体だけではなく人間の体にも帯電します。

しかし、静電気は目に見えないため、私たちの体にどの程度帯電しているのか分かりませんよね。

実際の作業環境で人がどの程度帯電しているのか知ることで、講じる対策方法も決まるため、正確に把握しておきたいポイントです。

そこで、今回の必殺技「人体電位測定器」をご紹介します。

 

 

人体電位測定器とは

測定器をアースに接続して、下記の画像のようにプローブを手で握るだけで簡単に人体の帯電電位が測定できます

プローブと人体が直接接触するので、配線の浮遊容量などの影響がなく、高い精度で測定ができます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

測定器を用いて下記のような変化を調査することが可能です。

 

  • 導電床、静電マット、静電靴、リストストラップ等の静電気対策がどの程度人体電位を低下させるのか
  • 使用している手袋の性能
  • 汚れなどによる静電靴の劣化
  • 作業者の動作で帯電がどのように変化するのか

 

帯電状況や対策の効果を数字で認識することで、効果的な静電気対策に繋がります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

測定原理

静電気を測定できる機器は便利ですが、目に見えない静電気を一体どのように計測しているのでしょうか?

ポイントは「静電誘導現象」と「オームの法則」です。

 

  1. 静電誘導現象
    静電誘導とは、静電気等の電荷を帯びている物体を導体に近づけた際、物体に近い導体面には物体が帯びている電荷とは逆の極性の電荷が生じ、物体と遠い導体面には同じ電荷が生じる現象です。
    人体電位測定器は静電誘導現象を利用したもので、プローブを握ると人体に帯電している静電気の影響で、測定器のセンサに誘導電荷が発生し、その電荷を測定器が電流に変換します。

  2. オームの法則
    オームの法則は一言で言うと、「電流は電圧に比例する」という法則です。
    電圧(V)=抵抗(R)×電流(I)が有名ですね。
    センサが変換した電流を測定器の中にある抵抗で電圧に変換し、この電圧を測定することで、人に帯電している静電気が分かります。

このようにして目に見えない静電気を計測しています。

 

 

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握るだけで簡単に帯電している静電気の量を

計測できるのだ~!

 

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