【BCP対策】中東情勢から考える「溶剤依存」を脱却する工業洗浄の新常識

昨今の中東情勢の影響により、石油由来の「有機溶剤」の供給が極めて不安定になっています。

2026年2月以降、ホルムズ海峡の封鎖リスクから、アセトン、MEK、トルエン、キシレンといった主要溶剤の値上げや出荷制限が相次いでいます。

相談者さんの洗浄工程では、金属部品の脱脂洗浄でアセトンを用いていますが、以前のようにアセトンを入手できなくなり、作業が近いうちに止まってしまうのではと不安の声が挙がっているようです。

 

 

相談者A

脱脂洗浄に欠かせないアセトンが入手できなくなり、在庫も残り1缶となってしまいました・・・

明日には洗浄作業も停止しそうなのですが、この事態を回避する良い案はありませんか?

 

ダーク
ムーダー

有機溶剤がないなら水で洗っちゃいましょう!

ある程度汚れが落ちますよ~ヒヒッ!

 

相談者A

水ですか・・・本当に落ちるんですか?

 

ダーク
ムーダー

大丈夫ですよ~!(これでムダの大量発生間違いなし!ヒーヒヒッ)

 

洗浄ブルー

待て!

洗浄品質の確認もできていないのに、安易に洗浄方法を変更するのは要注意です。

でも、ダークムーダーが教えてくれた方法も実は全く間違っているわけではありません!

有機溶剤の入手が困難な現状でも影響を受けにくい洗浄方法があるんです!

 

相談者

そんな洗浄方法があるんですか?!

ぜひ教えてください!

 

洗浄ブルー

もちろんです!

石油状況に左右されない代替洗浄を3つご紹介します!

 

ダーク
ムーダー

ぐぬぬ、まただめだったか・・・

でもちょっと当たっていてうれしいぞ・・・

 

 

3つの代替洗浄ソリューション

「溶剤が届かない」「価格が今の数倍になる」ーこのようなリスクが差し迫る中でも、事業を継続させていくための対策として現場に求められているのは、石油状況に左右されない「代替洗浄ヘのシフト」です。

今回は、NCCの視点から、今からでも検討できる「3つの代替洗浄ソリューション」をご紹介します。

 

 

1. 「水系洗浄」へのシフト:脱石油と安全性の両立

水系洗浄剤は水が成分の95%以上を占めるため、石油価格などの影響を受けにくい洗浄方法で、主に油汚れや無機系の汚れ、タンパク質汚れの洗浄に採用されています。
「水では落ちない」というイメージを持たれがちですが、最新の洗浄剤と浸漬超音波洗浄やシャワー洗浄といった物理的エネルギーの最適化で高い洗浄力を確立します。
また、乾燥や防錆といった観点が懸念点ですが、真空乾燥機能付きの洗浄機や精密な純水装置を組み合わせることで溶剤以上の仕上がりを実現します。

 

 

2. 「炭化水素系」の高度利用:蒸留再生で液を使い倒す

毒性が低く人体に対し優しい洗浄剤として知られている炭化水素系洗浄剤は、油溶性の汚れが強く溶剤に近い性能が必要な場合に有効な洗浄剤ですが、原油由来のため昨今のような石油の影響を受ける洗浄剤です。
しかし、蒸留再生装置を併用することで洗浄剤を装置内で繰り返し精製することができます。

重要なのは「使用したら捨てる」から「現場でリサイクルする」への発送転換であり、外部からの供給量を最小限に抑えることで石油供給リスクの影響を極小化します。

 

▼【単槽式炭化水素系洗浄機】導入事例

真空超音波洗浄からベーパー洗浄、真空乾燥、洗浄液の蒸留再生機能がオールインワンで搭載されており、従来では難しかった筒状部品の内部まで一度に洗浄できる精度の高さや乾燥時間の短縮による生産性向上を評価いただいた事例です。

 

 

3. 「物理洗浄」の強化:液の力に頼り切らない

科学的な力である洗浄剤に頼る割合を減らし、機械的なエネルギーで汚れを落とすアプローチ方法もあります。

 

例えば、マイクロバブル洗浄は有機溶剤、酸、アルカリ、界面活性剤などの化学合成物質を使用せず、水と空気からマイクロバブルを発生させ、気泡の破裂エネルギーで油分を分離させ、油分や汚れを落とす環境負荷の少ない洗浄装置です。

洗浄水には水道水と空気を用いるので、専用の洗浄剤や溶剤の購入は必要がないため、優れたランニングコストの実現はもちろんですが、石油状況の影響を受けにくいこともメリットの一つです。

 

マイクロバブルの他にも超音波洗浄やスチーム洗浄など様々な物理的な力を使用した洗浄方法があります。

汚れの種類を見極めて最適なエネルギーを当てましょう。

 

▼【水系超音波洗浄装置】導入事例

水系洗浄剤×超音波の力で従来よりも「生産数の倍増、洗浄品質の安定、コンタミ付着量の低減」といった効果を導き出した事例です。

 

 

中東情勢の緊迫化による石油状況の影響は、これまでの当たり前を見直すタイミングかもしれません。 

溶剤に頼らない工程は、「火災リスクの低減」「作業環境の改善」「脱炭素(カーボンニュートラル)への貢献」など、副次的で大きなメリットをもたらすでしょう。

 

 

博士
(ラボボス)

「現在の工程や求める洗浄品質にあった洗浄方法へどのように変更すればよいか分からない」「有機溶剤に依存しない洗浄方法について相談する先がない」

このようなお悩みに、工業系洗浄の専門家がいるNCCが迅速に対応するのじゃ!

お気軽にお問い合わせしてほしいのじゃ!

 

 

相談者

石油由来の洗浄剤を使用する以外にも、こんなに洗浄方法があるなんて知らなかったです!

今後のいかなるリスクにも対応できるよう、有機溶剤に頼る割合を減らすことも社内で検討しようと思います!

そこで、中でも炭化水素系洗浄剤について詳しく知りたいです!

 

洗浄ブルー

お任せください!

炭化水素系洗浄剤と蒸留再生について必殺技で解説いたします!

 

シーファー

お問い合わせ・ご相談はこちらなのだぁ~!

 

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