炭化水素洗浄剤を使用する最適な方法

一般的な炭化水素での洗浄方法 

炭化水素洗浄剤は有機溶剤系洗浄剤と比較すると溶解力が弱いため洗浄剤のみの力だけでは、綺麗に洗浄することができません。

ただし油分との相性は良いため超音波などの物理的な力を加えることで有機溶剤並の洗浄をおこなうことができます。

また、溶剤の蒸気(べーパー)で洗浄することで被洗浄物も温まり、その後洗浄槽を真空にすることにより被洗浄物に蓄積した熱により洗浄剤を蒸発させ乾燥ができます。

 

 

 

 

炭化水素用蒸留再生機とは

第2石油類である炭化水素洗浄剤の沸点は約170℃ですが、汚れ成分である加工油の沸点は230℃以上の物が多いため、槽内を真空状態にすること洗浄剤を沸騰させ加工油との沸点差を利用して炭化水素系洗浄剤と加工油を分離する装置です。

 

真空にする理由とは

一番大きな理由としては、酸素がある状態で沸騰させると火災などの大きな事故に繋がるからです。

 

1.炭化水素系洗浄剤は危険物であり、酸素の有る状態で沸騰させると火種があれば火災などの大きな事故に繋がる。

2.低温で沸騰させることで溶剤の熱劣化を防止する。(酸化防止)

3.高温で沸騰させると、洗浄剤も汚れである油分も一緒に共沸してしまうため低温域で蒸留し洗浄液と油分を分離させます。

 

炭化水素洗浄機を上手に使うコツ!

炭化水素洗浄剤は様々なものが流通していますが、洗浄剤ごとに炭素数や構造が異なるため沸点範囲が存在します。

洗浄剤が単一物質で構成されている場合は沸点範囲が狭く、混合物の場合は沸点範囲が広くなります。

 

沸点範囲が狭い洗浄剤は乾燥しにくい重質分を含まないため乾燥性が良くなり、蒸留再生する場合も汚染物質との沸点差を広く取りやすいため純度の高い再生液を多く回収することができ、洗浄品質も向上し産業廃棄物としての廃液量も減らすことができます。

 

逆に沸点範囲が広い洗浄剤は乾燥しづらく蒸留再生しても再生液の回収率が低くなるため廃液量も増えてしまいます。

 

ですので沸点範囲の狭いものを使用するほうが、洗浄品質が安定し洗浄時間も短縮できるうえ廃液量も低減可能なためお勧めです!

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