【今月のお悩み】
会社から「コストダウン」を言われているけど環境や安全対策、品質改善や原材料高騰によって全体的にコストアップしているのが現実・・・。
特に塗装作業は、塗料がムダになっているとわかっていても「しょうがない」部分もあるし・・・、諦めるしかないのかな~?
教えてぇ~、3Cラボ~!
現場にて・・・
う~ん、どうしたらコストダウンできるのかな~?
塗装作業をしていると、「しょうがない」部分もあるし・・・
やっぱり、材料費を安くするしかないのかな?
何やらお困りのようですね~?塗装に「ムダ」はつきものですから諦めて
気にせず使っていくしかないですよ!ヒヒヒ。
そうですよね。
塗装現場ではなく、ほかの部署でコストダウンをしてもらうしかないですよね。
その通りです!他にまかせておけばいいんですよ~!
(ムダを続けさせて、多くの費用を使わせてやる~!ひひ)
ダークムーダーの言葉に耳を傾けてはいけません!
塗装作業には”とっておき”のコスト削減方法があります!
え?!そうなんですか?
それであれば人任せにせずに出来るから知りたいな
塗装グリーン?!お、お客様・・・そんな方法はありませんよ?
お客様は諦めるしかないんです・・・!
自分にお任せください!ダークムーダも知らない
コストダウンの魔法をお見舞いしてやりましょう!
きーっ!もう少しで騙せたのに!
覚えておれ~!
ありがとう、塗装グリーン。
諦めて、ムダを継続するとこでした!
コストダウンの魔法を詳しく教えてください♪
コストダウンの魔法とは?
「コストダウン」は製造現場おいて常に頭を悩ませる課題の一つですよね。
しかし現実には、環境や安全対策、厳しい品質要求や品質改善対策、また原材料の高騰などでコストアップする要素が多くなっています。
このような課題が一度に解決できるとっておきの魔法があります。それは「塗着効率を向上させること」です!
塗装業や製造業に携わる方なら知っていたり、聞いたことのある「塗着効率」ですが、現状の塗着効率を把握しどのように向上するべきかを知っている方は多くはありません。
また、効率をUPさせるためには「最新の塗装機器の導入しか方法がないのでは?」と思う方が多いと思います。
もちろん、最新機器は塗着効率を向上させるための技術や工夫が施されていますので、塗着効率・塗料の使用量削減に繋がることは事実です。
しかし導入するためには新たな費用が必要となります。できるだけコストを掛けずにコスト削減するためには、現在使用している機器の能力を最大限発揮させることがポイントです。そのためにも機器の能力をどれだけ発揮しているかを知る必要があります。
まずは塗装工程の塗着率を知り、塗料のロス量を知ることが重要なのです。
塗着効率の考え方
吹き捨てたりなどの塗料ロス量や塗着効率は、塗料使用量と製品付着量を測定することで求めることが可能です。
例えば、「使用した塗料」=「製品付着量」であれば塗着効率は「100%」になりますが、多くの塗装現場で用いられているスプレー塗装の塗着効率は30%~55%であり、塗着効率が良い静電塗装でも50%~70%が現実です。
下記の通り、塗着効率は使用機器の種類によっても大きく変わりますので、使用機器を見直すことも有効的な手段の1つと言えますが、導入のためのコストが新たに発生します。
同じ塗装機器でも、製品の形状や作業者の違い、機器の設定による違いなどが関係してきます。
製品形状の違いも大きな要素の一つです。例えば平板などは塗着効率は高くなりますが、小さい製品や隙間の多い網状の製品は低くなってしまいます。
また、複雑な入り組んだ形状の製品などは、塗着効率が良いとされている塗装機器で塗っても、複雑な部分に塗料が付かないなど、上手く塗れないという事もあります。
これらの要素を加味したうえで、塗装の仕方や、装置の設定によって起きている塗着効率を下げる項目について改善対策することが大切になります。
結果的に塗着効率を下げ、塗料を無駄にしてしまっているのです。
塗着効率向上が及ぼすコストへの影響力
実は塗着効率を10%向上させるだけ、それ以上に塗料の使用料を減らすことができます。
例えば塗着効率10%で毎日100㎏の塗料を使用していると仮定すると、塗料は10㎏付着し、90㎏は吹き捨てていることになりますよね。
これをベースにこの塗着効率を10%引き上げ20%にすると・・・
20%=10㎏が20%となるため塗料使用量は「10㎏÷0.2=50㎏」となり、ロス量は「使用した塗料50kg-付着した塗料10kg=40㎏」となりますので、10%向上あげるだけで50㎏削減が可能ということです!
つまり塗着効率を10%上げるだけで、塗料使用量が50%減らせるのです!!
このことから、塗着効率が悪い=塗料を捨てている ことが明確ですよね。
また、塗料を捨てている量が多ければ多いほど、それが原因で余分なコストも掛ってしまいます。
無駄に吹き捨てている塗料は更にコストの大敵に
塗着効率が悪いと塗料を捨ててしまっていることがお分りいただけたと思いますが、実はただ捨てているだけでなく、更にその無駄にした塗料が原因で余計なコストもかかってしまっていることを知ってください。
- 塗装ブースを汚し、フィルターやメンテナンス費用が余分に掛かる。
- 塗装治具・マスキング治具が汚れやすく、剥離コストが余分に掛かる。
- 製品に付着しないオーバーミストがゴミブツの原因となり塗装不良が発生する。
- 排出VOCが増え環境対策費用が掛かる。
このことから、コストの大敵は無駄に吹き捨てている塗料ということがわかります。
逆に言えば塗着効率をUPすることでこういったコストを下げることができるという事です。
だからこそ塗着効率を向上させることが、コストダウンの魔法なのです。
塗着効率をあげるための”近道”を教えてほしいのだあ~
その方法は「必殺技」でご紹介致します!