「ズバリ解決!3Cラボ」では、フッ素系洗浄剤の歴史と特長についてお話しました。
フッ素系洗浄剤は高い安定性と毒性の低さ、乾燥性の良さから広く使われてきましたが、環境対策の観点から規制も多い歴史があり、今にたどり着いています。
そこで、環境に対応した現在のフッ素系洗浄剤を用いた時の、基本的な洗浄システムについて解説します。
質のいいフッ素洗浄剤を使っても、適切な設備や方法でないと高くついてしまいます!
ロスカットのためにもぜひ参考にしてみてください。
フッ素系洗浄剤を使用した洗浄方法
フッ素系洗浄剤を用いた基本的な洗浄方法は、「浸漬洗浄 ⇒ ベーパー(蒸気)洗浄 ⇒ 乾燥」になります。
SDGs目標に貢献!水系洗浄剤のメリット・デメリットの回で紹介した水系洗浄剤とは違い、ワーク(被洗浄物)を洗浄液の中に浸漬し、超音波の細かい泡で洗浄します。
そのため物理的に強い力が掛からず、化学的な影響がほとんどないフッ素系洗浄剤はワークの品質を落とさず洗浄できます。
また、フッ素系洗浄剤は不燃性であることから、防爆仕様を必要としません。
ここでは、基本的な洗浄プロセスに基づき、フッ素系洗浄剤を用いた洗浄システム例を紹介します。
洗浄システム例① 縦型1槽式
1槽の洗浄槽で洗浄から乾燥まで連続して行います。
一つのかごに複数のワークを入れるバッチ洗浄に最適で、洗浄剤のロスが少ないのも特徴です。
また、縦型の為広いスペースを必要としません。
洗浄システム例② 横型3槽式
3つの水槽を工程ごとに横に並べ、洗浄液をオーバーフローさせ連続して洗浄できる方法です。
大型部品や大量のワークの洗浄に適しており、乾燥時間が短いフッ素系洗浄液の強みを活かして、より効率よく洗浄することが出来ます。
上記の2つの洗浄方法は、洗浄液に製品を浸漬し、その後表面の汚れを取り除く蒸気(ベーパー)洗浄をするため洗浄後の仕上がりがとてもきれいです。
また、フッ素系洗浄剤は揮発性が高いため、乾燥時間が速く他の種類の洗浄剤よりも生産性を向上させることができます。
しかし、フッ素系洗浄剤の液単価は高価です!
切替えの際は用途・目的に合わせて適切な洗浄システム、洗浄液を検討してください。
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