リスクアセスメントとは、作業場や職場にある危険性や有害性の特定、リスクの見積もり、優先度の設定、リスクの除去・低減措置、その結果を記録する一連の手順をいいます。
労働安全衛生法第28条の2では、「危険性又は有害性等の調査及びその結果に基づく措置」として、製造業や建設業等の事業場の事業者は、リスクアセスメント及びその結果に基づく措置の実施に取り組むことが努力義務とされ、その適切かつ有効の実施のために、厚生労働省から「危険性又は有害性等の調査等に関する指針」が公表されています。
厚生労働省は下記の流れでリスクアセスメントを進めることを紹介しています。
- 作業場や職場に潜在するあらゆる危険性または有害性を特定する。
- これらの危険性または有害性ごとに、既存の予防措置による災害防止効果を考慮したうえでリスクを見積もる。
- 見積もりに基づきリスク低減のための優先度を設定し、リスク低減措置の内容を検討する。
- 優先度に応じたリスク低減措置を実施する。
- リスクアセスメントの結果および実施したリスク低減措置を記録し、次回のリスクアセスメントに利用する。
上記のように進め方を決めておくことで、リスクを見積もる体制が作業者・職員の責任の一環として認識され、結果や記録をもとにさらなる見直しが見込めます。
また、リスクアセスメントを導入することで、
- 作業場・職場の労災を防ぎ、作業者・職員の安全を確保できる
- 作業者・職員の間でリスクに対する高い意識を共有できる
- 残っているリスクに対しての注意やルールを明確にできる
- 作業者・職員全員参加で「危険」に対する感度が高くなる
以上のような効果が想定されます。
様々な危険から作業者・職員を守るためにもリスクアセスメントを活用して安心安全な作業場・職場づくりを目指しましょう。