HVLPスプレーガンとは、High-Volum, Low-Pressureの略で、大空気量 低空気圧力という意味です。
従来のエアースプレーガンは、使用できる塗料の種類が多く、ムラのない仕上がりを実現できることから、今なお多くの塗装現場でなくてはならない存在です。
しかし、実は塗着効率が30~40%程度にとどまり、半分以上は飛散してしまうという大きな課題がありました。
この課題を解決するために開発されたのが、HVLPスプレーガンなのです。
HVLPスプレーガンの特徴
HVLPスプレーガンは、0.05~0.1Mpaと超低圧エアーを大量に使用することで、霧化性能を補っています。
塗着効率も50~80%ほどとエアースプレーガンと比較しても高く、無駄な塗料の使用を防ぐほか、VOC(揮発性有機化合物)の排出も抑えることができます。
ですが、霧化性能が低いため、フタル酸塗料のような粘度が高い塗料は使用することができません。
また、塗装スピードも遅いため、エアースプレーガンと比較すると生産性が落ちる恐れがあります。
LVLPスプレーガンとは
HVLPは低圧エアを大量に使用することが特徴ですが、LVLP(Low-Volume, Low-Pressure)スプレーガンという低空気量 低空気圧力なスプレーガンもあります。
HVLPより安価で小型コンプレッサーでも使用することができますが、粘度が低い塗料しか使用できず、塗装パターンも狭いため選定の際には注意が必要です。
