パーティクルカウンター

パーティクルカウンターとは、空気中や液体中のゴミ・異物やホコリといった微小粒子を計測する装置です。

 

かつてパーティクルカウンターは大型の固定式が主流でしたが、現在では小型軽量でコードレスのハンディタイプが普及しています。

この小型な装置でいったいどのように微小粒子を計測しているのでしょうか?

 

パーティクルカウンターの仕組み

 

作業空間にどれくらいの大きさの粒子が、どれくらい存在しているのかパーティクルカウンターは下記のような仕組みで正確に把握しています。

 

  1. 空気の吸引とレーザー光の照射:クリーンルーム内の空気を吸引し、その中にレーザー光を照射します。
  2. 散乱光の検出:微粒子にレーザー光が当たると散乱光が発生します。
  3. 電気信号への変換:この散乱光をセンサーで受け止め、電気信号に変換します。
  4. 粒径と粒子数の算出: 電気信号の大きさから粒径を、受光回数から粒子数を算出します。

 

パーティクルカウンター使用時の注意点

パーティクルカウンターは不可欠なツールですが、ハンディタイプを使う際はいくつか注意点があります。特に、測定の精度が重要です。

 

  • ハンディタイプの測定精度と吸引量

クリーンルームの清浄度は、ISO規格などで規定された「規定体積当たりの微粒子数」で管理されます。

ハンディタイプは、小型であるため規定体積より少ない空気しか吸引できず、補正係数でカウント値を算出します。この補正処理により、測定値にバラつきが発生する可能性があります。そのため、高い清浄度が求められる環境では、吸引量が少ないハンディタイプは不向きな場合があります。

 

  • レーザー光源の寿命と校正の重要性

パーティクルカウンターの要であるレーザー光源は消耗品で、使用により測定精度が低下することがあり、ISO 14644-2では1年以内に1度の校正が義務付けられています。

 

  • 正しい使用とメンテナンスでクリーンな環境を

パーティクルカウンターは適切な使用と定期的なメンテナンスで、その性能を最大限に引き出せます。

 

NCCでは、お客様の環境に合わせた最適なパーティクルカウンターのご提案から、定期メンテナンス(校正)までサポートしています。ご不明な点はお気軽にご相談ください。

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