
クリーンルームの「クラス」とは、空気中の粒子数を表す指標であり、クリーンルーム内の空気の清浄度を示す基準です。
これらの数字はISOやFEDなどで定義されており、クラス別に求められる管理方法が異なります。
◆ISOクラス
ISOでは、クリーンルームの清浄度をISO14644-1で制定しており、この規格は2015年に改定されました。
日本では、ISO14644-1に準拠し、日本工業規格JIS B 9920-1も制定されています。
ISO 14644-1では、0.1μm(マイクロメートル)の微粒子が1立方メートル(1,000L)中にいくつ存在するかに基づいて、クリーンルームのクラスが分類されます。
例えば、0.1μmの粒子が1立方メートル中に10個存在する場合はクラス1、1,000個存在する場合はクラス3となります。1000は10の3乗なのでクラス3、つまり0.1μmの粒子の個数が10の何乗であるかによって、クリーンルームのクラスが決定されます。
◆ Fed.Std.クラス
一般的に使用されているクラス1000やクラス10000は、アメリカで制定されたFEDに基づいた表現で、0.5μmの粒子が1ft²(キュービックフィート≒28.3L)中にいくつあるかによってクラスが分類されています。
例えば、0.5μmが10個以下だとクラス10、1000個以下だとクラス1000となります。
FEDは2001年に廃止されISOに統合していますが、現場では今まで使用してきたFed.Std.クラスからISOクラスへ変えていくことが進んでおらず、実際の現場ではまだまだFed.Std.がよく使用されています。
◆ISOクラスとFed.Std.クラスの対応
では、実際に自社のクリーンルームの清浄度はどのクラスに分類されるのでしょうか。
指定粒径以上の許容粒子濃度から見るISOクラスとFed.Std.クラスの対応は下記の表の通りです。

指定粒径以上の許容粒子濃度から見るISOクラスとFed.Std.クラスの対応