超音波を「見える化」する音圧計

音圧計を使って超音波の水中エネルギーを測定

超音波洗浄機の水中のエネルギーは、次の2種類があります。

 

  1. 基本的な超音波振動によるエネルギー(定在波を形成)

  2. キャビテーションによる衝撃エネルギー

 

水中の小さな気泡群の伸縮運動により水中の気泡が破裂し衝撃エネルギーが発生します。

 これをキャビテーション(空洞現象)と呼びます。

 

 

実際の音圧計の「圧電センサー」の出力をオシロスコープで記録したものが[図1]です。 

基本的な音圧の山と谷の間に、スパイクがいくつも立っている様子が分ります。 これがキャビテーションによる衝撃波です。

 

洗浄効果はこの衝撃波に大きく依存します。キャビテーションによる衝撃波が弱くなると、洗浄効果が低下してしまいます。

 

 

 

 

毎日体温測定するのと同じように、日々音圧測定をすることで、超音波の減衰や故障など装置の不調をすぐに発見することが可能になります。これにより洗浄不良を未然に防ぎ、安定した品質で洗浄することができるのです。

 

                    

[図1]キャビテーションによる衝撃波

 

 

 

用途に合わせて選べる音圧計

「音圧計」にもいくつか種類があります。今回は4つのタイプを紹介します。用途によって選択してください。

 

 

 

1.LED10点レベルメーター表示音圧

 

 

 

2.デジタル数字表示音圧計

 

 

 

 

 

3.デジタル数字・グラフ表示音圧計

 

 

 

4.洗浄槽ねじ込み固定式音圧計

 

 

 

 

音圧計があれば、様々な知見が得られます

1.『音圧と溶存酸素との関係』

 

 

2.『音圧と液温との関係』

 

 

3.『洗浄カゴの超音波の通過率』

 

 

 

 

 

 

など、様々なデーターの測定が可能です。

収集したデータが技術資料となり、洗浄性を向上させ洗浄品質の維持管理ができるのです。

 

 

 

※掲載写真及び一部技術内容は、オタリ㈱様より提供されております。

 著作権により、本内容の一部または全部を無断で複写・転載することを禁じます。

記事一覧