水洗浄は廃液処理の手間や使用する水の量が多いためランニングコストが高いといったイメージがありますが、スチーム洗浄であればこれらの課題を解決しながら環境に配慮した洗浄ができます。
スチーム洗浄と聞くと、非常に高温の蒸気をシューッと当て、汚れを浮かして溶かす、いわゆる「スチームクリーナー」をイメージする人も多いかと思います。
高温の蒸気に誤って触れてしまったときに火傷してしまいそう・・・という心配もありますが、今回ご紹介する高圧スチーム発生装置『NCAシリーズ』は高温にはならないためその恐れがありません。
では、高温の蒸気ではないのにどのように汚れを落とすのでしょうか?
なぜ水だけで洗えるのか?
NCAシリーズは高温ではなく、なおかつ洗浄剤も使用しないのに、水だけでなぜ油汚れを除去できるのでしょうか?
ポイントは2つあります。
1つ目のポイントは、0.6〜0.8MPa(メガパスカル)という高圧スチームの使用です。
ぐぐっと圧縮した気体から発せられるスチームの大きさは、約0.26ナノメートルの極小サイズ。
水の粒子が小さくなっているため、汚れに素早く浸透・分解することができるのです。
もうひとつは、スチームヘッドの構造です。
水量や蒸気の照射方法を最大限工夫することで、洗浄品質を向上しました。
また、洗うものによってノズルを選定したり、熱風と同時に吹き付けることで、さらなるパワーもアップも狙えます。
より効果的な使い方
この高圧スチーム発生装置『NCAシリーズ』の活躍の場は様々です。
まずは、洗浄前の「予備洗浄」として。
本洗浄の前に加工油や防錆油を洗い流したり切粉除去をすることで、本洗浄装置への汚れの持込みが低減されます。
洗浄剤の量も少なくすむことはもちろんですが、洗剤槽の劣化防止や水洗槽の汚染の抑制に繋がり、生産性の向上と品質の維持が可能となります。
さらに水洗浄後の「仕上げ」として使うことで、2度洗いの必要がなくなり、より少ない水量で効果的な洗浄力を発揮することができます。
スチーム洗浄の一番のメリットは、使用する水の量を一般的なシャワー洗浄(水洗浄)の1/1000以下に抑えられることです。
廃液量の低減にも繋がる、まさに〝環境に優しい〟洗浄システムなのです。

装置を組み合わせれば〝最強〟の「Eco洗浄システム」に!
洗浄剤を使わず、水だけで汚れを落とすスチーム洗浄だけでも、十分に環境に対する効果を実感できると思いますが、さらに「水溶性廃液処理装置」を組み合わせることで、水を排出せずに「再利用」することが可能になります。

いくら少ない水量で洗浄が可能なスチーム洗浄といえども、実際に洗浄すれば廃液が発生してしまいますが、廃液自体の量が一般的な水洗浄に比べ極めて少ないため、廃液処理もぐんと楽になるのです。
当ブログで以前紹介した小型水溶性廃液処理装置(FRIENDLY)と組み合わせれば、廃液中に含まれる「汚れ」と「水」分の沸点差を利用(=蒸留)して、水だけを抽出することが可能になります。
その水は再び、洗浄液として使えるので、捨てるところはありません。
大切な資源を〝循環〟して使うことができるのです。
また、昨今の洗浄工程では高品質の洗浄効果も求められてきています。
水溶性廃液処理装置から抽出した水の純度を上げるためには、RO装置やカートリッジ純水器を使用することで純水を作ることも可能です。
純水を使用することで洗浄後の製品への異物残渣をなくし高品質を維持できます。
水道水や地下水を使用し洗浄している場合も、RO装置やカートリッジ純水器を使用すれば純水を作ることができるため洗浄後の品質向上に繋がります。
【スチーム洗浄】【水溶性廃液処理装置】【RO装置/カートリッジ純水器】これら3つの装置を組合わせた“Eco洗浄システム”なら以下のような効果が期待できます!
●少量の水で洗える!
●廃液量を減らせる!
●洗浄後の品質も維持!

Eco洗浄システムについては、「2019洗浄総合展レポート」で
詳しく説明しています。ビジュアルも合わせてみたい方は、是非、ご一読を!

(ラボボス)
お問い合わせはこちらじゃ!
