
今月の「【塗装不良を解決】スプレーガンが原因のトラブルと解決策を徹底解説」でもご紹介したとおり、スプレーガンによるトラブルを未然に防ぐためには定期的なメンテナンスが重要です。
そこで今回は、ラッカーシンナーよりも洗浄力が高い「(特)洗浄用シンナー」と塗料経路を狭窄する塗装カスを除去する「サーキュリーナー」をご紹介します。
(特)洗浄用シンナーとは
安価で洗浄力が強いラッカーシンナーは塗料の希釈だけでなくスプレーガンの洗浄にも多く使用されていますが、ラッカーシンナーと相性が悪い塗料を使用している場合、洗浄しても塗料カスが除去しきれずブツ不良を引き起こす原因となります。
(特)洗浄用シンナーは、溶解力の高い溶剤を配合しているため塗料カスの溶解および除去や、機器内の硬化剤のゲル化抑制に貢献します。

溶解力の高い溶剤を使用している(特)洗浄用シンナー
(特)洗浄用シンナーがおすすめな現場
- ブツ不良が減らない
- 2液型塗料を使用している
- スプレーガンのメンテナンスにかける時間や手間を減らしたい
- 色替えを頻繁に行う
実際に、ウレタン塗料を使用し塗装しているあるお客様は、日々のスプレーガン洗浄を欠かさず行っていたのにも関わらず不良が低減せずお困りでしたが、再生ラッカーシンナーと塗料・硬化剤の相性に問題があることが判明し(特)洗浄用シンナーを一部導入いただきました。
(特)洗浄用シンナーに一部切り替えて洗浄を行った結果、今まで除去できていなかった塗料残留物を完全に溶解できたことでブツ不良の発生率は減り、洗浄頻度を落としても高い効果を得られたため作業時間短縮にもつなげることができました。
お客様から「ラッカーシンナーでの洗浄と比較し、塗料の通り方や出方が明らかに違う。」と評価いただいた(特)洗浄用シンナー導入事例の詳細はこちらをご覧ください。
サーキュリーナーとは?
塗装機の配管内には通常の洗浄用シンナーでは取り切れない塗料汚れがコレステロールのように固着していきます。
これが徐々に蓄積していくと塗料が流れにくくなったり、剥離した場合にはスピットと呼ばれる塗料の塊が発生し塗装不良を引き起こします。
サーキュリーナーは、長期休暇前などに配管内を満たしておくだけで、通常の洗浄用シンナーでは取り切れない塗料カスの塊を徐々に溶かし、休暇後に剥離・排出することができます。

塗料カスの塊を徐々に溶かし剥離・排出するサーキュリーナー
『サーキュリーナー』の標準的な工程
1.塗料を排出
2.通常の洗浄用シンナーで半日程度洗浄
3.本製品にて循環洗浄 5~20日(塗料の種類、状況により変化)
4.洗浄シンナー循環 2~3時間 + 4時間
5.希釈シンナー循環 2~3時間
6.塗料充填可能
上記のようにサーキュリーナーで塗料カスを除去するには時間がかかるため、長期休暇などスプレーガンを使用しないタイミングで行う必要があります。
詳しくはこちらをご覧ください。

スプレーガンの確実な洗浄により、洗浄にかける時間を短縮し生産性を向上することができたり、安定した塗膜品質を実現できたりします!不良発生の原因対策や、装置の故障を防ぐためにも定期的なリフレッシュ洗浄を実施しましょう!

(ラボボス)
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