「クリーン環境維持に欠かせない!拭き取り清掃と濡れ拭きの正しい方法」でご紹介したように、クリーンルームのような清浄度が高いクリーン環境は清掃することでクリーン度が保たれているため、正しい清掃方法の知識が大切です。
しかし、正しい清掃方法で清掃を実施しても本当にキレイになっているのか、ホコリの取り残しがないのか、確認したくてもホコリやゴミ・異物は小さく色が薄いため目視で確認することはでは簡単ありません。
そこで、今回の必殺技、ホコリを可視化するNCCのクリーンチェックライトについてご紹介します。
ホコリが見えるライトとは
クリーンチェックライトとは、製品の付着物やキズ、設備・作業環境等のゴミ・異物を簡単に見えるようにできるライトです。
サイズや光の種類が異なるライトを6種類展開しており、使用する状況や対象物によって使い分けが可能です。
各ライトの詳細は下記から↓
ライトの種類 | 推奨使用方法や特長 |
クオンタム |
小型で持ち歩いての使用も負担なし 製品検査等の狭く小さい範囲に最適 |
トリトン |
コンパクトでありながらHIDライト並みの視認性 設備の清浄状況の点検や異物の付着状況確認が簡単に |
ZEUS |
マルチレンズ方式による強い直進性の光で数m先の ゴミ・異物も見える化 |
エムギア | 浮遊塵・気流や床壁等の広い空間や範囲の可視化に |
LEDエイジス |
バータイプのLEDライトでフイルムの張り合わせや 広い平面状の異物確認と幅広く活躍 |
UVアーテルS | 油分残渣や繊維ホコリが見えるコンパクトライト |
例えば、クリーンルームの清掃後にゴミ・異物が残っていないか確認するためには、数m先のゴミ・異物も可視化させる「ZEUS」や壁床はもちろん空間に浮遊する異物も見える「エムギア」といったライトを使用し、清掃が不十分な箇所を簡単に発見することができます。
見える化することで清掃してもゴミ・異物が残りやすい・残っている箇所が明確になり、作業員の意識が向上し、最終的にクリーンレベルの高いクリーン環境を構築することへ繋がります。
ホコリが見えるライトの仕組み
私たち人間が目視で認識できるゴミ・異物は90μm以上であり、実際に製品に付着し問題となってくるゴミ・異物の粒子径は10μm程度のものです。
そこでクリーンチェックライトは暗視野照明法、チンダル現象、斜光法の3つを組み合わせ、普通では見ることのできない10μm以上のゴミ・異物を見えるようすることができます。
暗視野照明法
表面に対し水平に光を当てることで、表面からの反射光が目に入らない上、異物・粒子に当たった光が、もと来た方向に関わらずあらゆる方向へ光を散乱(乱反射)し、光って見えることでコントラストがはっきりして見えるようになる現象です。確認したい面に対して0~15度での照射がベストであり、付着したゴミ・異物を確認する際にはこの方法がおすすめです。
チンダル現象
チンダル現象とは、直進性の強い光が気中の浮遊粒子に当たり、光を散乱することによって道筋が光って見える現象です。身近なところでは、木漏れ日の下や映画館の投影箇所でよく見られます。作業空間に浮遊しているホコリやゴミ、気流に乗ってやってくるホコリの動きなどを確認する際に用いられる方法です。
斜光法
側面から光を照射することで異物の光の反射・陰影を際立たせることでゴミ・異物を浮かび上がらせ可視化する原理です。
ゴミ・異物を見えるようにするために必要なのはライトの明るさだけではなく、非常に強い直進性の光が求められるため、一般的な懐中電灯とは異なる照射距離に関係ない安定した直進光により安定した見える化品質を実現しています。
クリーンチェックライトは清掃後の確認はもちろん、クリーンルーム内で使用するクリーンルーム用ライトとして活用されています。
また、クリーン環境に以外にも、半導体・液晶・高機能フィルム・精密部品の検査、塗装工程の不良原因調査、自動車部品の製造・組立、住宅建材の検査、電子部品や製造装置の外観検査、出荷検査など幅広い業界・用途で活躍しています。
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