「クリーンルーム=キレイ」は間違い!不良防止を正しい清掃で!」でもお話ししたように、クリーンルームは「キレイにしなければいけない空間」であるため清掃は欠かせません。
今回の必殺技はどのような清掃が最適で効果的なのか詳しくお伝えします。
おすすめのクリーンルーム清掃
いつ、だれが清掃するのか決めたら、次に考えることはどのように清掃するかです。
クリーンルーム清掃は一般的な掃除とは異なり、堆積しているホコリを舞い上がらせないようにしながら、小さなゴミやホコリを素早く完全に取り除けるかが勝負です。
今回はクリーンルーム清掃の中でも重要な床清掃のやり方をご紹介します。
はじめに床に堆積したホコリを舞い上がらせないようにクリーンルーム用掃除機で吸引しましょう。
その際にどこから清掃し始めるのか、清掃用具の保管場所をどこにするのかなど清掃していない部分を歩かないように決めておくことが大切です。
掃除機で吸引しきれなかったホコリは水拭き清掃で拭き取りましょう。
水拭き清掃には不純物をほとんど含まず、一般の水道水に比べてホコリなどを溶かし込む力が強い純水の使用が最適です。
純水が用意できない場合、効果は落ちてしまいますが頻繁に水の交換をすることで水道水も使用可能です。
必要に応じて洗剤を使用する場合も、クリーンルームで使用可能なタイプを選定し、最終的に純水などで十分に拭き上げましょう。
使用する製品だけではなく拭き取り方向も清掃する上では考えなくてはいけない重要事項です。
クリーンモップなどで上部から下部へ、奥から手前へ、狭所から広所へという順番で常に一方向に、1ストロークで行うことにより再汚染を防ぐことができます。
清掃は無用な発塵を極力抑えるため静かに行い、汚れた資材の使用を避けるため必要資材は余裕を持って準備しましょう。
また、壁や天井などは日常清掃で行えない場合も多いと思いますが、静電気の影響でホコリは付着するので必ずどこかのタイミングで行うことを推奨します。
クリーンルームで使用する清掃用具
クリーンルームを清掃するための清掃用具は各メーカーから豊富な種類の製品が提供されていますが、その中からどれを使えばよいかお悩みの方も多いかと思います。
どの清掃用具にも共通していることですが、クリーンルーム内を清掃する場合は必ずクリーンルーム仕様のものを選定しましょう。ホコリを舞い上がらせない工夫や余計な発塵を防ぐ設計が施されている専用品であるため、清掃作業に余計な時間を掛けず確実なホコリの除去を実現するサポートをします。
クリーンルーム専用製品を使用することを学びましたが、
具体的な清掃用品についても知りたいです!
承知しました!
クリーンルーム用掃除機と水拭き清掃用品についてご紹介します!
クリーンルーム用掃除機
堆積したホコリを舞い上がらせないように始めに掃除機で清掃することが大切ですが、一般の掃除機では排気口から小さなホコリが大量に吹き出してきます。さらに排気口が床面に近いので清掃中に床に溜まったホコリを舞いあげてしまいます。
そこで掃除機選定では排気の位置と吐き出される空気の質の2点に注意が必要なため、この2点を対策しているクリーンルーム用掃除機の使用をおすすめします。
ホコリを大量に吐き出したり舞い上がらせたりする一般の掃除機と比較して、クリーンルーム用掃除機は高い排気口とHEPAフィルター(定格風量で粒径0.3μmの粒子に対し、99.97%以上の粒子捕集率を持つフィルター)の設置かつ排気風速を遅くするコントロールでホコリの舞い上がりや吐き出しに対して徹底的な対策がされています。
近年開発されているクリーンルーム用掃除機は充電式のスティックタイプでもHEPAフィルター搭載の機種が増えており、コードレスで狭い場所なども効率よく清掃することが可能です。
掃除機ひとつでホコリを吸い込む量や質が変わるので、選定ポイントである2点を念頭にお選びください。
水拭き清掃用品
掃除機で吸引できなかったホコリなどは水拭き清掃で拭き取りをするとご紹介しましたが、雑巾で清掃していては腰が痛くなったりゴミが除去しきれなかったり、雑巾から発塵があったりといいことはありませんよね。
そこで水拭き清掃にはモップとクリーンルーム用の極細繊維をタオル地並みに厚く織ったタオルがおすすめです。
モップはクリーンルーム専用品が各社から発売されていますが、中でも部屋の角まで確実に清掃できるスポンジタイプに、極細繊維を厚く織ったカバーをそのスポンジにかぶせて使うと、モップの劣化防止および効果的なホコリの除去に有効的です。
NCCではスポンジサイズに合わせた特注品も用意していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
清掃用具の選定にはクリーンレベル、コスト、効果など
多くのことを考慮する必要がありますよ~!
現状の用具が本当に最適なものか、見直してみてはいかがでしょうか?
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