落下塵カウンター

2021年2月にISO14644-17が制定され、製品の不良の原因となる粗大粒子を直接管理指標とすることが可能となりました。

粗大粒子はパーティクルカウンターでは測定できないため見逃されがちですが、「落下塵カウンター」であれば、製品不良に直結する落下粒子を測定し、現状を確認することができます。

 

落下塵カウンターとは

落下塵カウンターとは、試料収集板(4インチシリコンウエハ)でサンプルした10μm〜100μmの粗大粒子を分級およびカウントする測定装置です。

装置が粗大粒子ひとつひとつをものさしで測るわけではなく、検体の側方よりLED光を照射し、検体上のゴミ・異物に反射した散乱光強度からゴミ・異物サイズを分級しカウントしています。

 

シリコンウエハ

 

サンプリングは、粗大粒子の沈降する特性を活用し、落下してきた10μm以上のゴミ・異物をシリコンウエハと呼ばれる表面の平坦性や耐熱性に優れた円盤状のサンプル板で収集します。

そのため、シリコンウエハを置ける場所があればどこでも評価することができます。

 

 

クリーン化
オレンジ

毛髪などの100μm以上のゴミ・異物は、形状や重さの影響でシリコンウエハでのサンプルは不向きなんだよ~!

100μm以上のゴミ・異物調査にはダスカー®100 BLACKがおすすめだよ~!

 

落下塵カウンターの様々な使い方

シリコンウエハを利用すれば、環境内の落下塵を測定するだけでなく、他にも様々な場面で活用することができます。

 

  • 手袋やウエアの付着汚れをスタンプテストで調査
  • 作業工程だけでなく製品の保管や搬送といった工程での付着ゴミ・異物調査
  • 乾燥炉内や真空チャンバー等の人が入って行けず、測定が難しい環境での調査
  • クリーン化機器有無での落下塵調査

 

クリーン化
オレンジ

ゴミ・異物の発生状況の調査が難しいとされていた場所でも、シリコンウエハを置く場所さえ確保すれば簡単に確認することができるよ~!

 

 

 

落下塵カウンターの使用方法

測定装置およびサンプリングしたシリコンウエハを汚染しないように、クリーンブースかクリーンベンチをご用意ください。

クラス1000程度のクリーン環境に設置することで、測定時やウエハクリーニング時のゴミ付着によるデータの信頼性低下を防止できます。

 

  1. 測定用シリコンウエハ使用し落下塵をサンプリングする(任意の時間曝露する)
  2. 回収して測定器の中へ
  3. 測定
  4. パソコンでデータ化+保存

 

 

 

相談者

こんな簡単に落下塵を測定できるんですね!

 

 

クリーン化
オレンジ

そうなんだよ~!まずは「生産環境のどの程度ゴミ・異物(落下塵)が降り積もっているか確認したい」という方向け落下塵測定サービスや、落下塵カウンターレンタルサービスもあるから、ぜひご興味のある方はお気軽にお問い合わせしてほしいよ~!

 

 

博士
(ラボボス)

ご質問・お問い合わせはこちらからじゃ!

 

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