超純水

超純水とは、純水をさらに精製した水を指します。固形物、塩類、ガスなどのあらゆる不純物を取り除き限りなくH2Oに近づけた水で、味やにおいを持たず無色透明です。

 

超純水と純水の違い

「超純水」と「純水」は、どちらもきれいな水で明確な定義はありませんが、質を評価するために指標として電気抵抗率が用いられたり、使用用途で違いがあります。

 

電気抵抗率

水のきれいさを測る一つの方法に、電気抵抗率があります。

これは、どれくらい電気が通りにくいかを表す数字で、不純物が少ないほど電気を通しにくくなり、抵抗率を表す数字が大きくなります。

  • 超純水:電気抵抗率が18MΩ(めがおーむ)・cm以上の水です。ほぼ不純物がなく、とてもきれいな水と言えます。
  • 純水:電気抵抗率が0.1~1.5MΩ・cmの水です。超純水ほどではありませんが、一般的な水に比べて不純物が少ない水です。

 

使用用途

超純水は幅広い分野で使用されていますが、具体的にどんな場面で活躍しているのでしょうか?

 

  • 半導体分野
    半導体製造では、製品の品質を左右する要因のひとつに水の純度があります。洗浄やエッチングなどの工程で使用される水に、わずかでも不純物が含まれると半導体素子の性能劣化など悪影響を及ぼす可能性があるため、超純水が使用されます。

  • 医療・研究分野
    医療機関や研究施設では、超純水が実験や製造プロセスに欠かせません。医療分野では注射用水や医薬品製造、研究分野においては実験用溶液の調製や分析など、幅広い用途で活用されています。これらの分野では、超純水の高い純度が、実験結果の精度や製品の品質を保証する上で重要な役割を果たしています。

  • 産業分野
    超純水は、化学工業、製造業、食品産業、自動車産業など、幅広い産業分野でその高い純度が活かされています。例えば、クリーン分野ではクリーンウエアのクリーニングに利用され、超純水を使用することで水に含まれている異物の付着を防ぎます。

 

半導体から医薬品、そして私たちの身の回りにある製品まで、超純水は高品質な製品を生み出すために不可欠な要素です。今後の新たな技術の開発や、より高度な製品の製造において、ますますその重要性が増し、重要な役割を果たしていくでしょう。

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