レベリングとは、塗装後、塗膜が形成されるまでに塗料が流動し平らで滑らかになる性質のことで、その性能は一般的に溶剤塗料の方が高く、水性塗料の方が低い傾向があります。
素材表面の凹凸や下塗りの影響による、ハジキやへこみといった塗膜不良を抑える役割を果たしています。
レベリングがうまくいかないと、刷毛目やローラーの跡が残った状態のまま硬化する恐れがあります。
これは、特に夏場の施工時の気温、被塗物の表面温度、塗料自体の温度が高い場合に、塗装した表面がすぐに乾燥することが原因です。
夏場だけではなく、下記の表のようにレベリング不良は多方面から原因が考えられますが、原因に沿った対策を講じることで不良減少が見込めます。
原因 | 対策 |
シンナーの溶解力や乾燥性 |
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薄い膜厚 |
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高い粘度 |
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塗料自体の問題 |
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一方で、良いレベリングは、塗膜の表面にゆず肌等の塗膜不良や刷毛目のような高低差が多くないことを見て判断します。
塗料の粘度が低いとレベリングがしやすいですが、低すぎるとダレやすくなってしまうので、ちょうどいい粘度に調整することが大切です。
脱塗装コスト問題!2つの見直しポイントで削減へ!でもお伝えしたように、レベリングのためにセッティング時間が必ず設けられています。
この工程を省略してしまうと、不良発生の原因となってしまうので、塗料の種類、塗装条件、被塗物の条件などを考慮し、適切なセッティング時間でレベリングしましょう。