コンタミネーション(contamination)
コンタミネーション。通称「コンタミ」。聞き慣れた言葉ですが、実は使われるジャンル、シーンによって、微妙にニュアンスが異なっていることをご存知でしょうか? 3Cラボが得意とする洗浄・塗料・クリーン化という3分野でも、「イメージしているコンタミ像」は違います。
我々製造業に携わる人間にとって、不良と直結する「コンタミ問題」は永遠の課題です。しかし、やっつけたい「コンタミ像」が違っているならば、言葉として理解し合えても、肝心のところがわかりあえないのではないか? そんな根本的なことに気づいてしまいました。ここ、とても大切なことですので、改めて3Cラボ的に「コンタミ」と向き合ってみたいと思います。合言葉は、たかがコンタミ、されどコンタミ!
まずは「コンタミ」の基本的解釈
製造業でいう「コンタミ」とは、製品に混入した不純物のこと、あるいは製品に不純物が混入することを意味しますが、そこそも「コンタミネーション(contamination)」とは「汚染」を意味する英単語です。特に生物や化学などの実験環境で、「本来ならばあってはならないもの(異物)が混入する」ことを表す用語として使われることが多いようです。
あの映画の「バイオハザート」も、開発途中であったウィルス兵器の漏洩が発端でしたね。ウイルスもゴミブツも「異物」には違いありませんが、ずいぶんとイメージが違うなぁと感じている方も多いのではないでしょうか。
以前とりあげた「VDA19規格」の用語解説の中でも「コンタミ」について説明していますので、よかったらそちらも合わせてご覧ください。
▼VDA19
https://ncc-3clab.com/technical-term/washing/1486/
大切なのは「コンタミ」のサイズ感だった!
製造業でいう「コンタミ」は「汚染」ではなく「異物混入」というところにスポットが当たっているので、洗浄・塗料・クリーン化の3分野でも、「コンタミ=異物混入=除去したいもの」という共通認識は一致しております。
ただ、大きく異なったのがサイズ感。「除去したいコンタミはどの程度の大きさなのか?」というところに、若干のズレがありました。目視できる粒子の大きさなのか、それとも「見える化」の道具を使えばフォローできる範囲なのか、さらには分子レベルにまで及ぶのか?
そこで、3人の「ラボレンジャー」に、それぞれターゲットとしているコンタミについて語ってもらいました。
今回ご紹介した「コンタミ除去洗浄システム」が想定しているコンタミのサイズは
0.5〜150μmです。
塗装の場合も洗浄とだいたい同じですが、敵は粗大粒子にあり!なので、
10〜100μmあたりを中心に対策しております!
「粗大粒子」は塗装グリーンのいう通り10〜100μmだけど、
おいらは粗大粒子対策のスペシャリストだから、
0.2μm位から1mm位の大きなゴミまでバッチリカバーするよ!
おいらがついているから、洗浄ブルーも塗装グリーンも
安心して自分のお役目に集中してね♪
どんなサイズのゴミ(敵)までやっつけたいですか?
かの有名な孫子も「勝利するためにはまず敵を知ることが大切」だと言っていますが、除去したい相手がどの程度のサイズなのかによって、こちらが講ずる手立て(使用するフィルターの精度など)が大きく変わります。
今一度「イメージしているコンタミのサイズ感」、ひいては「排除したいゴミブツの大きさ」を再確認するところから、コンタミ問題の解決の道は開かれるのだと思います。